邦題:雨さえも~ボリビアの暑い一日~/ザ・ウォーター・ウォー
英題:Even the rain
西題:También la lluvia
ボリビアで実際に起きた、コチャバンバでの水戦争を題材にした映画。
コチャバンバ水戦争とは、政府が多国籍企業にボリビアの水道事業を売り渡し、当初の言い分とは違い、普段使う水にさえ高い税金を掛けてきたことに、住民が反発して起こしたデモのことです。
映画の中のデモを見た時、実際のボリビアと変わらないというか、今でもあのようなデモ活動が行われていて、私自身も目の前で遭遇したこともありリアリティを感じました。
石やタイヤ、バスやトラックを並べて、道路を封鎖して抗議し、自分達の要求を通そうとします。
とても力ずくで原始的に思えますが、そうでもしないと政府は変わらず、自分達の生活は意のままに、それこそ力ずくで変えられてしまうので、こうした対抗手段を用いているのだと思います。
さて、映画の内容は、ボリビアでの宣教活動中の虐殺とそれに立ち向かう神父をテーマに映画を作とうとし、その際にスタッフやエキストラ達が水戦争に巻き込まれるというもので、構成的にも面白かったです。
しかし、水戦争についてはそこまで深く扱われておらず、そして、ボリビアの労働者や資源の搾取の歴史などにも触れられてないので、実際はもっと根深く悲惨な現状があったことなどを、他の作品なども見て知ってもらいたいです。
そして、富を持つものと持たざるものの対比が鮮明に現れ、富について考えさせられます。
ボリビアで生活していたときも、ショッピングモールなどに行くと、富裕層が多く格差が大きいのだと感じました。
そして、テレビの中ではきれいに着飾った、マッチョな男とスレンダーな美女が映し出されていて、こうした価値観が段々と若者に定着していくのだと思いました。
よりかっこよく、キレイに、ゴージャスに、近代的に。
人々がより豊かに、幸せに暮らせる世の中はどのように作っていけばいいのでしょうか。
一人ひとりがそのことを考えることが、世の中に変化をもたらす一歩になるのだと思います。
余談ですが、日本に週末に国会議事堂の前を通ると、いつもデモ活動が見られます。週末関係なく街宣車も時折通っていたりしますが。
政府も、それぞれの活動家も、それぞれの正義や信念を持って、行動しているのだと思います。
当たり前ですが、それが公共の幸せに繋がっていることを切に祈ります。
そして、紆余曲折を経ても、少しでも世の中が良くなっていることを信じたいです。