国立科学博物館『古代アンデス文明展』

andes2017.2

ちょっと前のことですが、都内でよく広告を見かける『古代アンデス文明展』に行ってきました。上野の国立科学博物館で、2017年10月21日(土)~2018年2月18日(日)まで開催しています。
私は、祝日に行きましたが、予想以上の賑わいでした。
アンデスに興味を持っている人がこんなにも多くいるのかと驚きました。
ペルーやボリビアを中心としたアンデス山脈に栄えた文明。
マチュピチュの知名度の高さや、最近のウユニ塩湖の話題が、人を呼んでいるのでしょうか。
その世界遺産のマチュピチュの遺跡は、アンデス文明の中でもインカ文化ということで、一番新しく500年くらい前のことです。
アンデス文明には、他にもナスカの地上絵で有名なナスカ文化や、ボリビアの首都ラパスにある、ティワナク遺跡で知られているティワナク文化もあります。
紀元前3000年から続くアンデス文明ですが、スペイン人の侵略により、マチュピチュで知られるインカ文化で幕を閉じました。遺跡の破壊や金の略奪、それからの植民地化やキリスト教への改宗などの話を聞くと、こころ穏やかではありませんが、その後は、文化的発展をもたらしたり、宗教も土着宗教と混ざって発展したりしました。
と、インカ文化以降の話は、『古代アンデス文明展』にはもちろんありませんでしたが、そこから現在までのペルーやボリビアの発展も興味深いです。

andes2017.1

さて、展示品の多くは土器で、多くが取っ手がついていました。それを使って、とうもろこしで作ったお酒『チチャ』を飲んでいたとか。ボリビアにいた時に飲みましたが、飲みやすくて美味しかったです。また、それぞれの土器は、その持ち主や地域のものをモチーフにして作られているそうです。

 

 

andes2017.4

こちらは、文字を持たない文化だったアンデス文明ですが、キープという、このような縄の結び目を使って情報を伝えていたようです。
確か、歴史の教科書に載っていたような気がします。
展示スペースの最後には、別料金でウユニ塩湖をバーチャル体験できるスペースもあり、列をなしていました。また、ペルーへの移住の歴史もありましたら、ボリビアへの移住の歴史がなく、これは片手落ちだと思いました。ペルーを掲載するなら、ボリビアも、と思うのは、私だけでしょうか。最後、ちょっと寂しい思いでしたが、全体的には、アンデス文明の歴史を一度に見ることができ、さらにそこから先の発展の歴史に思いを馳せることもできたので、よい機会になりました。

 

andes2017.3

行かれない方は、こちらのHPから、アンデス文明について楽しく知ることができます。
http://andes2017-2019.main.jp/andes_web/nandes/index.html

Follow me!